今年もこの季節がやってきた。名探偵コナン劇場版25作「ハロウィンの花嫁」。コナン大好きなわたしが、今年の映画を独断と偏見で掘り下げてみる。
※まだ鑑賞していない人にとってはネタバレとなるので、鑑賞後に読んでね。
相関図とタイムラインをつくってみた
劇場版名探偵コナンは、単独犯ストーリーと複数犯ストーリーにざっくり分けられる。基本的には、「14番目の標的」「瞳の中の暗殺者」のように、1人の犯人が起こす事件の謎を解き明かす単独犯ストーリーが多い。一方で、「天国へのカウントダウン」や「水平線の陰謀」のように、異なる意図をもった人物による、複数の犯行が重なっている複数犯ストーリーもある。
今回の「ハロウィンの花嫁」は、松田と萩原が殉職した爆破事件の犯人、千葉を監禁し松田を呼び出したナーダ・ウニチトージティ、そしてプラーミャと、3つの主体による犯行が絡み合っている。
私のように、警察学校組の関係性や、松田刑事が殉職した事件など、過去の出来事がすべて頭に入っている人をのぞけば、やや複雑に感じるかもしれない。
ということで、「ハロウィンの花嫁」の相関図をつくってみた。
こうしてつくってみると、それなりに複雑ではある。
さらに、時系列でも整理してみた。
過去の出来事は、映画の中で起こる事件には直接関係していない。ただ、なぜ殉職したのかや、松田と佐藤の関係など、理解してみるとさらに深く楽しめるだろう。
みどころ
コナンの映画は、毎回同じ監督・脚本家を起用しているわけではない。そのため、映画によって好き嫌いが生じることもあるのだが、今回の映画は私が好きなタイプだった。
好きな理由は、ザっとこんな感じ。
①警察学校組の登場が自然な脚本
とにかく脚本の大倉さんに拍手を送りたい。正直なところ、観る前は不安があった。警察学校5人組が無理やり登場させられ不自然に絡んでいくようなストーリーだったらどうしようと思っていた。が、事件解決に必要な描写として丁寧に警察学校組を絡めており、原作キャラの良さを活かしながら、上手くひとつのお話にまとめていた。鑑賞前の不安は杞憂だった!ありがとう大倉さん。
②警察学校組のアベンジャーズ感
3年前の、プラーミャと警察学校組が対決するパートはなかなかアツい。アクションはもちろん、警察学校組の協力する姿からどんな関係性かよくわかる。初見の人であっても楽しめるシーンだったと思う。そして、全員強い。
③原作とのつながり
今回の映画は、原作で出てくる松田が殉職する話の前日も描いていて、話がつながってるというのが私のファン心を掴んだ。松田の捜査一課赴任から殉職までの1週間は、原作でも詳しく描かれていない部分があったが、今回の映画でちゃんと捜査一課の仕事もやってる姿が見られて嬉しかった(笑)。また、作画も原作に忠実で美しかった。映画では毎回青山先生の原画シーンがいくつかあるのだが、それがどれかわからないほどきれいだったのも満足度を高めた。
ちなみに、ハロウィンの仮装の中に闇の男爵(ナイトバロン)の仮装をしてる人が何回も登場するので、ぜひ探してほしい。
④タイトル伏線ばっちり回収
「世紀末の魔術師」同様、鑑賞前と鑑賞後で、タイトルの意味が一変する。「ハロウィンの花嫁」は、盛大に犯人を名指ししていたなんて、誰が想像しただろうか!あ、あとオープニングでタイトルが出る前に「おれは高校生探偵、工藤新一〜」が始まるパターンは初めてじゃないかな。
ツッコミどころについては、後編に続きます!
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