妄想で世界を考えるシリーズ
こっとん(♀)としーまん(♂)が、ゆるゆるまったり、時に真面目に妄想で世界を考えるシリーズ。ダイバーシティって妄想だよね。
もし自分の息子が「好きな男がいる」って言ったら?
「君の名前で僕を読んで」っていう映画があるんだけど、そのなかで父親がエリオに言った言葉は印象に残ってる。
わかる~。すごいよね。
<あらすじ>
大学教授の一家の一人息子エリオ。ひと夏の客人としてアメリカから大学院生オリヴァーがやってきて、二人は惹かれあっていく。夏休みが終わると、オリヴァーはアメリカに帰国。オリヴァーのことが忘れられないエリオに、父親が言葉をかける。
思ってもいないときに自然は狡猾な方法で人の弱さを見つける。そんな時は私がついている。
今は何も感じたくないだろう。二度と感じたくないかもしれない。それにこういう話をしたいのは私とではないかもしれない。でも、お前は確かな何かを感じたのだと思う。
お前たちは美しい友情を得た。友情以上かもしれない。うらやましく思う。
多くの親は早く終わらせたいと願い、息子が冷静になることを祈る。私はそういう親ではない。人は早く立ち直ろうと自分の心を削り取り、30歳までにすり減ってしまう。新たな相手に与えるものが失われる。だが、何も感じないこと、感情を無視することはあまりに惜しい。もう一つ言おう。私はお前たちが得た経験を逃してしまった。何かが常に私を抑えた、または妨げた。お前の人生はお前のものだが、忘れないでほしい。心も体も一度しか手にできない。そして、知らぬうちに心は衰える。肉体については誰も見つめてくれず近づきもしなくなる。
今はまだひたすら悲しく、苦しいだろう。その痛みを葬るな。感じた喜びも忘れずに。
「君の名前で僕を呼んで」より
このやりとりで、息子が「カムアウト」したわけではないし、父親も「おまえ、ゲイだったんだね」みたいなことは言ってないんだよね。
たしかに、はっきりしてないね。
曖昧ななかで、わからないままでもいいんだよ、それも大事だと思うっていうメッセージ。
実際に子どもと生活していると、今日食べられないものが明日は食べられる、みたいなこともあって、たしかにわかんないんだよ(笑)。だから、自分の子はこうだ!って決めつけたりしないで、子どもと向き合っているのがいいなあと思った。お互いに決めつけないでいられたというのが、親子に「余白」をもたらしたんだろうな~。
すごくいいけど、「うらやましいと思う」っていう言葉が、常に「正しい答え」ってわけでもないよね。でも、この親子には信頼がベースにあって、そのうえで真正面から応えようとしている父親はすげえなと思った。このシーンってけっこう強い言葉が使われているけど、親子の信頼があるからか、すごい柔らかいというか、あたたかい感じ。
こういう大人になりたいなあと思うよね。
同性の友達が自分を好きだと言ってきたら?
じゃあ、仲いい同性の友達が自分のことを好きだと言ったらどうする?
お、変化球だ(笑)。もし自分が結婚してなくて、交際相手もいなかったら、じゃあ1回デートしてみます?とか言うかもね。すごい攻撃的な人とか、ちょっと不潔な人とかだったら嫌かもしれないけどね(笑)。相手によるってのは女性の場合と一緒。
それって「デート」になるの?「普通に友達とご飯に行く」になるの?
うーん、難しい。
相手の男性がムンムンな雰囲気だしてるかそうでないかみたいなこと?そのムンムンな雰囲気が嫌じゃないなだったらアリかもしれないってこと?
ムンムン(笑)。いや、真面目な話さ、「嫌じゃないかもしれない」くらいでエッチはできないよね。まあ、おれは「誰彼構わずエッチできます!」的なスタンスじゃないからなあ。誰彼構わずエッチする人を批判するわけじゃないけどね。こっとんは?
私がその女友達を好きでも、好きじゃなくても、まずはありがとうって言うかな。でもセックスはできないかなあ。心をその人でいっぱいにすることはできると思うけど、心も体もいっぱいにすることはきっとできない。それは伝えるかな。
なるほど。たとえば、セックスは無理でも、キスだったらできるんじゃない?
“When you least expect it, nature has cunning ways of finding our weakest spot. Just remember I’m here. Right now, you may not want to feel anything. Maybe you’ll never want to feel anything. And, maybe it’s not to me you want to speak about these things, but I feel something you obviously did.
Look, you had a beautiful friendship. Maybe more than a friendship. And I envy you.
In my place, most parents would hope the whole thing goes away, or pray that their sons land on their feet. But I am not such a parent. We rip out so much of ourselves to be cured of things faster that we go bankrupt by the age of 30 and have less to offer each time we start with someone new. But to make yourself feel nothing so as not to feel anything—what a waste!
And I’ll say one more thing… it’ll clear the air. I may have come close, but I never have what you two have. Something always held me back or stood in the way. How you live your life is your business. Just remember, our hearts and our bodies are given to us only once, and before you know it, your heart’s worn out. And as for your body, there comes a point when no one looks at it, much less wants to come near it. Right now, there’s sorrow, pain; don’t kill it, and with it, the joy you’ve felt.”
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