伝統文化としてのバレンタインデーその２

バレンタインデーは２月の何日だっけ。たしか２月の７の倍数の日。７日と１４日とどっちだっけなあ。

ぼくにとってのバレンタインはそんなものである。巷のバレンタインの熱もここ数年はそんなに盛り上がってないよなあとも思う。

職場でもバレンタインのバの字もなくなった。いや、ぼくが無縁なだけなのかもしれないが。最近はハラスメントやコンプライアンスが声高に叫ばれていることもあるせいか、バレンタインの贈与文化も廃れていっていくのだろうか。

そんななか、相棒のこっとんの職場でのバレンタイン珍事を知った。今時なかなか面白い職場じゃないか。できることなら、そんな職場はごめんこうむりたい、というのが本心でもある。こっとんの記事にはこんな描写があった。

彼女の長い長いデスク間の旅が終わり、「いつもありがとうございます。これ、みんなからです…」という蚊の鳴くような声が聞こえてきた。

男性たちは「ぁ、あぁ、ありがとうございます…」と言ってその紙袋を受け取り、ヘコヘコとこちらに会釈している。

なるほど。
なるほど、なるほど。

男性職員に代わってはっきり申し上げておこう。

頼んでもいねえのに、なに気まずくなる糖分を配り歩いてんだよ。

こっとんが書いていた「ヘコヘコ」はそういう気持ちの「ヘコヘコ」である。間違いない。

いらないのである。
受け取りたくないのである。
たぶんおいしくないから、食べたくもないのである。
フードロスだよ、やめようよ。

逆にもしぼくがこっとんの立場だったら、そのバレンタイン女の下記メールにどう返すのだろうか。

○○係の女性の皆様

明日はバレンタインデーですね★
係の男性に感謝の気持ちを込めて、女性陣からチョコレートを贈りませんか？チョコレートは私の方で準備いたします。
賛同いただけるかどうか、ご返信をお待ちしています。

⬜︎賛同する
⬜︎賛同しない

●●さん

お誘いありがとうございます。
実は私、自分の性についていろいろと考えてしまうことも多く、今回は一旦、下記ご回答とさせていただければと思います。

⬜︎賛同する
⬜︎賛同しない
☑どちらともいえない

こっとんにはぜひ、ホワイトデーで何が起こるのか、参与観察を続けてもらいたい。